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Movies【オーケストラ!】 [Movies]

観たい映画リストに入れていた頃に、
何気なく観ていたレビューが賛否分かれていたのが、
少し気がかりだった。

ただ、
「否」に対しての賛同が極端に少なかったので、
それを信用して観に行くことにした。

冒頭から怒鳴っているようなロシア語に圧倒され、
救急車(しかもボロい)を自家用車代わりにし、
かつての楽団員が30年の時を経てもなお、
現役さながらのテクニックを維持し、
都合良く偽ビザも配られ、
こんなにオオゴトなのにぎりぎりまで誰にもバレず。

わー、都合良く出来てんなあと、
最初こそ若干白けてしまったものの、
大方の予想を裏切ることなく、
本当に都合の良いまま、クライマックスに雪崩れ込む。

冒頭の「否」の大半は、
やはりどうしても「都合が良すぎる」ことで、
「指揮や演奏の演技がダメ」とか、
「のだめのほうがマトモ」なんて意見が多くて、
まあ確かに、
日本に居る限りは人種差別も強制所も歴史も、
どうしても身近に感じられないので、
なかなか共感しにくいのかもしれない。

ただ、
この映画の本質は、
そんな浅いものではなく、
もっと深いところに根付いていて、
それこそ、この映画の冒頭のように、
最初こそ不協和音でがっかりするような出だしでも、
一人の女神の姿に導かれ、
それぞれが心に秘めていた30年前の「傷」を、
美しい旋律に乗せて浄化させていく、
そこに感動して涙が溢れるんじゃないだろうか。

私は、この映画、好きだ。
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丹下段平

都合良過ぎる展開ではありますが、主要人物の想いがしっかりと描かれて、最後の演奏で交差しながら繋がっていくところが感動的でした。
それにしてもロシア人気質って、あんなに能天気なんでしょうかね。まるでラテン系みたいでした。
by 丹下段平 (2010-05-25 02:53) 

ときソラ

>丹下段平さん
理屈とか技術とか、
そういうのは抜きにして楽しめる映画だった気がします。

しかし、
身の回りにロシア人がいないので、
アレを「お国柄」だと思ってしまっていいものか、
若干の不安を抱えております(笑)
by ときソラ (2010-05-25 17:43) 

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