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Movies【マイケル・ジャクソン THIS IS IT】 [Movies]

まだオーディションに受かってもいないのに、
「彼と踊るのが夢だったんです」と涙ぐむダンサーたち。
彼の作品のピースになれるのなら、
その命を差し出すことも厭わない、そんな気迫さえ感じる涙。
感極まるものがあるのだろう。

私は別に彼の崇拝者ではない。
ファンと呼ばれるほどの知識もないし、
完全にその他大勢の一人。
でも、映画を観ている間は、ずっと泣いていた気がする。

マザーテレサのドキュメンタリー映画を観ていた時もそうだった。
泣きたいわけじゃないのに泣きたくなる。
そこに奇跡を見ているような。
まるで、神を仰いでいるような。

何故世界中が彼に熱狂したのか。
彼を突き動かしたものは何なのか。

リハーサルの途中で彼が思いついたアイデアを、
瞬時に叶える旧知のスタッフたち。
彼のために、彼の思い描く夢のために。

あんなに多くの人々を熱狂させるのは、
彼の才能やセンスはもちろんのこと、
決して妥協しないリハーサルと、
共に夢のステージを作り上げるスタッフやバンドメンバー、
バックダンサーに対する敬意や謙虚な気持ちが、
人々を惹きつけてやまないのだろう。

私は、彼という人を誤解していた気がする。
誰よりも純粋に理想を追い求め、
誰よりも真摯に愛を求めていた人だったと、
何となく、そう思える。

彼は、余韻を楽しんでいただろうか。
観客をじらすつもりで、そのまま消えてしまったけれど、
私たちは余韻を味わう余裕もなく、
彼が遺した「愛」を、何処まで忠実に再現できるのか、
大きな宿題を渡された気がした。
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Reny

カリスマと呼ばれる人たちは凄いですね。
でも、それ故にいろんな想いや苦労もあるのかも知れない…。
恐らく、私には想像できないです。
by Reny (2009-11-01 17:04) 

ときソラ

>Renyさん
もしこの映画が、
「いかにMJが素晴らしい人か」ということに終始したものだったら、
恐らく何処かで白けてしまっていたかもしれません。
何のナレーションもなく、淡々と流れるリハーサル風景、
それだけで充分でした。

本当は、完成されたステージを、観たかったですけどね。
by ときソラ (2009-11-01 19:57) 

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