Diary【代償】

ネットに大量殺人予告を書き込んだ犯人が捕まった。
中学生だったとか。

「書き込んだらどうなるか見てみたかった」とか。

まあ、結果どうなったか、
身をもって知ることになってしまった。
多くの人に迷惑をかけ、
好奇の目にさらされ、声無き罵倒をされ。

本当は、身をもって体験する前に、
妄想するだけでとどめてほしかったのだが。

そして、
惨劇が起こるさまを見たかったのか、
あるいは生中継のカメラに写りたかったのか、
「現場」には野次馬が500人ほど集まったらしい。

そうだよね。
道を歩いていても地雷は埋まってないし、
空からミサイルも落ちてこないし、
自爆テロもクーデターも内戦もないのだから、
そういうところで「スリル」を味わいたいんだよね。

日本って、ここまで平和になったんだね。

大量殺人は未遂に終わったけれど、
未遂だから良かったってわけでも、
犯人が捕まったから良かったってわけでもないのだろう。

どうしたら、
「それはやってはいけないことだ」と分かってもらえるのだろう。
書き込んだ中学生も、野次馬の大人たちも。

「結局どうなったの？」なんて、
テレビ画面の上部の速報を気にしていた私も。

同罪なんだよね。

この先、何度も似たようなことが繰り返されるかもしれない。
そして、本当に代償を払わされることになるかもしれない。

その時が絶対に来ない、とは限らない世の中に、
なってしまったんだな。

タグ：ネット 予告 駅の伝言板とは違うのだから