SSブログ

Movies【南極料理人】 [Movies]

そこを希望して向かう人、
そこでしか出来ないから向かう人、
思いがけず放り込まれる人。
そんな男たちが、特異な極地で繰り広げる「何にも無い」日常。

「何も無い」から「何か」が生まれる。
例えば、無謀な夕飯。
代用品の更なる利用方法。
密やかな楽しみ。
全力で祝うイベント。
「海老=エビフライ」と思い込む、その無邪気な発想(笑)
恐らくこれに一人でも女性が居たら、
イコールがついた時点でばっさり却下なんだけど、
要望とあれば作っちゃうのもまた、男ならではの発想で。

大体において、
氷点下気温のマイナスを更新したからといって、
おパンツいっちょうで記念撮影などしないし、
肉の塊に火が点いたからといって、
それを高々と掲げ、奇声を発して追い掛け回すなんて、
「何も無い」からこその滑稽な衝動なのだろう。

そうしないと、やってられないのだ。
遊びに来たわけでもないし、
ましてそう簡単に帰れるわけでもない。
そんな彼らの心の支えは、
1分740円(当時)の長距離電話であり、
可愛い娘の歌声や抜けた歯であり、
ラーメンだったりするのだ。

ともすると大袈裟になりがちな非日常の空間に、
一風変わってるからこそ集まっちゃった男たち。
そして「何でもある」日常に戻った時に、
呆気なく忘れてしまう感覚。
約1名を除き(笑)

ただ私は。
この映画を観ているときは、
何度と無くくすくすと笑ってみていたけれど、
自宅に戻ってから『サラウンド』を聴いたら、
不覚にも涙が出てきた。

いつだって、可笑しさと切なさは同居しているのだ。
nice!(1)  コメント(2) 
共通テーマ:映画

nice! 1

コメント 2

Reny

これ、観たいです!
私、ユニコーンも大好きで。サラウンド…泣けます。
過去記事もちょこちょこと拝見したのですが、
ときソラさんとはものすっごく趣味が合いそうな気がしました^^
また遊びにきまーす。
by Reny (2009-08-28 16:32) 

ときソラ

>Renyさん
観てる時はすごく楽しかったのですが、
時間が経つにつれ、
「すごくいい映画だったんだなあ」って、
しみじみしちゃう感じでした。
是非、観に行ってくださいね。

それから、こちらこそまた遊びに行きます♪
by ときソラ (2009-08-29 21:42) 

コメントを書く

お名前:[必須]
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。