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Diary【咽喉元過ぎれば】 [Diary]

テレビがバラエティを放送し始めて、
ラジオも通常の番組体制に戻っているけれど、
相変わらず震災情報が画面の下や左側に流れている。

目の前に瓦礫が山と積まれているわけでもないし、
私の周りに震災で亡くなった人がいるわけでもないし、
ともすると、忘れそうになる。

でも、
今住んでいる場所から少し離れると、
半壊どころか全壊している建物があったり、
津波が割と近い場所まで到達していたり、
私が生きていて、自宅も無事だったのは、
紙一重のところだったんだと、思い知らされる。

忘れたくても、否応なしに目にしてしまう。
災害派遣車両やヘリコプターや救急車のサイレンや、
まだまだ目立つスーパーの棚や、
新聞の地方欄に連日載っている、おびただしい文字量の「亡くなった方々」。

全部、紛れも無く、現実なのだ。

そんな中、
震災以降放送が延期されていた映画が、
この状況を考慮してテレビ放映を中止した件で、
それを残念に思う人たちがツイートしていた。

確かに残念だと、私も思う。
ただ、多くの人が一度に亡くなることに、
まだどうしても過敏に反応してしまう人達が、
被災地には大勢いるのだ。

まだ傷が癒えないどころか、
傷そのものがふさがっていないのだ。
もう少し、時期を待っても、いいんじゃないだろうか。

それくらいの配慮は、
私たちも、持っていいんじゃないだろうか。

まだ、
咽喉元を過ぎるには、早すぎるよ。


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