Diary【こちらの言い分、あちらの言い分】

ちょっとしたトラブルの、こちらの言い分とあちらの言い分。
接触しそうになった事故の、こちらの言い分とあちらの言い分。

どちらかが圧倒的に被害者であるなら、
言い分ははっきりとするんだけど、
正しくは被害者とか加害者とか線引きがきっちり出来なくて、
しかも途中から片方が帰ったりして片方の言い分しか聞けなかった場合、
どうしても状況説明が偏りがちになる。

状況説明が偏ると、
どうしてもこちらの言い分だけを押しとおしたくなるので、
一見すると被害者に思える人を、
まるで無責任な大人と非難しかねない状況になったりもする。

そりゃあ、
こちらの言い分としては、
「なんて無責任でいい加減な大人だ！」と思うかもしれない。
でも、そんなに責められることなのか？と、思ってしまうのも、
何となく感じてしまう違和感で。

だって。
歩道を歩いていて、後ろから来た自転車の進路を、ちょっと塞いだくらいで、
どこぞのおっさんに暴言吐かれることだってあるし、
バスを降りるときにちょっともたついたくらいで、
「さっさと降りろ！」って怒鳴るおっさんだっている。

無責任な大人は幾らでもいるのに、
被害を最小限に食い止め、痛みを堪えて相手を気遣った大人を、
まるで犯罪者みたいに非難するのは、どうなんだろう。

やはり、私に子供がいないから、
こんな「無責任」な考え方になるんだろうか。
自分の子供が同じ目に遭ったら、
やはり、あちらの言い分も考えずに非難してしまうんだろうか。

「本当に、怪我がなくて良かったね」
それで終わらせるわけにはいかないのかな。
もちろん、何事も無かったことには出来ないけれど、
もう少し相手を思いやる気持ちも、あっていいのかなあと思ってみたり。

少なくとも、向こうは身を呈して事故を防いだわけだしね。

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