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Movies【おくりびと】 [Movies]

上映開始からだいぶ経った平日だから、
そんなに観客も居ないだろうと思ったら、
おっちゃんおばちゃんが徒党を組んで劇場入り。
あのシネコンで比較的小さな劇場が、約8割埋まっていた。
流石、芸能ニュース辺りで評判になると効果が違う。

納棺師という聞き慣れない職業。
でも、昔はそんな職業は無かった。
祖父母や父の納棺の際は、私も手伝ったくらいだから。
本来なら、遺族がやるべき最後の身支度。
いつからか、他人にやらせるようになってしまった大役。

遺体に触るというだけで、忌み嫌われる商売。
誰かが死ねば懐が潤う、因果な商売。
でも本当は、普段はあまり感じる事の無い、
『生きている』という実感を妙に感じてしまうのかもしれない。
目の前に横たわる故人に触れることで、
必死に生きねば、という強い意思が湧くのだろうか。

今の世の中は、死を遠ざけ過ぎている気がする。
核家族が進み、誰の死も看取れないまま大人になり、
『死』というのが、
ゲームの世界でしかリアルに表現されない今だから、
私たちは『死』というものに無頓着になってしまうのだろう。
本当は、常に引き寄せておかなくてはならないことなのに。

つい先日急逝した偉大な名優が残した、凛とした生き方。
誰しも『死』を予見は出来ないのだから、
せめて生かされているうちは、
死ぬ気がないうちは、喜びを持って生きていこう。
いずれ死ぬのはわかっているのだから。

映画の舞台が、私も何度か巡っている酒田や余目なので、
なんだかとても自然に浸ることが出来た。
ただ、昼過ぎの回だったので、
隣のオヤジの空腹の音が耳障りだったけれどね(笑)
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