Movies【行け!男子高校演劇部】 [Movies]
バカだ。
男の子って、どうしようもなくおバカだ。
冒頭からそんな場面が幾つもあった。
でも、
それがすごくうらやましくもあった。
女の子は、あんなにおバカにはなれない。
隠さなきゃいけないことがたくさんあって、
大っぴらに出来ない秘密もたくさん抱えて、
6人いたら、絶対に2対2対2とか、3対3とか、2対4とか1対5とか、
そんなふうに分かれないと落ち着かなくて。
でもまあ、
きっと、本当にこういうバカが、
同じクラスに居たら、本当にうざいんだろうけど(笑、
でも、好きなことにまっすぐで、好きな子にまっすぐで、
散々落ち込むけど寝たら忘れて、ご飯食べたら機嫌直って。
なんかこう、
裏を読んだり、空気を読んだり、
友達になるためにいろいろ理由が必要だったり、
人と違ってると人生終わったみたいな言われ方されたり、
なんでもアリな10代が、そんなキュークツでどーするよ??って、
もう折り返し地点を過ぎたワタシなぞは思うわけですよ(笑。
個人的には、
割とシリアスな役ばかりを見てきた池松くんが、
ああまではっちゃけるのが新鮮でしたが(笑、
これのメイキングなんかも、
ちょっとだけ楽しみだったり、しますね。
カメオ出演のあの人も、
どんな演出であんなお芝居になったのかも、
興味深々ですし(笑。
男の子って、どうしようもなくおバカだ。
冒頭からそんな場面が幾つもあった。
でも、
それがすごくうらやましくもあった。
女の子は、あんなにおバカにはなれない。
隠さなきゃいけないことがたくさんあって、
大っぴらに出来ない秘密もたくさん抱えて、
6人いたら、絶対に2対2対2とか、3対3とか、2対4とか1対5とか、
そんなふうに分かれないと落ち着かなくて。
でもまあ、
きっと、本当にこういうバカが、
同じクラスに居たら、本当にうざいんだろうけど(笑、
でも、好きなことにまっすぐで、好きな子にまっすぐで、
散々落ち込むけど寝たら忘れて、ご飯食べたら機嫌直って。
なんかこう、
裏を読んだり、空気を読んだり、
友達になるためにいろいろ理由が必要だったり、
人と違ってると人生終わったみたいな言われ方されたり、
なんでもアリな10代が、そんなキュークツでどーするよ??って、
もう折り返し地点を過ぎたワタシなぞは思うわけですよ(笑。
個人的には、
割とシリアスな役ばかりを見てきた池松くんが、
ああまではっちゃけるのが新鮮でしたが(笑、
これのメイキングなんかも、
ちょっとだけ楽しみだったり、しますね。
カメオ出演のあの人も、
どんな演出であんなお芝居になったのかも、
興味深々ですし(笑。
Movies【岳-ガク-】 [Movies]
見たのはだいぶ前のことなのですが、
なかなか感想が書けませんでした。
何処から話そうか悩んでいました。
コミックが原作で、
今をときめく役者さんたちが主役で、
ともすると、「ソレ」がメインの、
きらきらするだけの映画だったら困るなあと思いながら、
朝イチで見に行ったのですが、
これがまあ、自分でもびっくりするくらい、号泣してて(笑)
三歩役の小栗旬さんは、
いろいろな過去を乗り越え達観した、晴れ晴れとした表情を絶やさないし、
クミちゃん役の長澤まさみさんは、
今まで多かったちょっとおっとりしたイメージを一新した逞しさだったし、
話の流れを止めてしまうような無駄とも思えるシーンもなく、
きちんと映画にのめり込ませてくれました。
所詮、原作には敵いっこないのです。
原作と見比べてああだこうだ難癖つけたところで、
どちらでも心の琴線に触れることが出来れば、
正直、どっちが良かろうが、構わないんじゃないでしょうか。
あの女優がダメとか、
この俳優じゃないほうがよかったとか、
まあ、私も多少思うときはありますけど(笑)
でもそれは批評するところではないですし、
もっと機嫌よく映画を見ればいいのにと、
他の方のレビューを見て思うことがあります。
私個人としては、とてもよい映画でした。
もう一回くらい、見てもよかったと思える映画でしたよ。
なかなか感想が書けませんでした。
何処から話そうか悩んでいました。
コミックが原作で、
今をときめく役者さんたちが主役で、
ともすると、「ソレ」がメインの、
きらきらするだけの映画だったら困るなあと思いながら、
朝イチで見に行ったのですが、
これがまあ、自分でもびっくりするくらい、号泣してて(笑)
三歩役の小栗旬さんは、
いろいろな過去を乗り越え達観した、晴れ晴れとした表情を絶やさないし、
クミちゃん役の長澤まさみさんは、
今まで多かったちょっとおっとりしたイメージを一新した逞しさだったし、
話の流れを止めてしまうような無駄とも思えるシーンもなく、
きちんと映画にのめり込ませてくれました。
所詮、原作には敵いっこないのです。
原作と見比べてああだこうだ難癖つけたところで、
どちらでも心の琴線に触れることが出来れば、
正直、どっちが良かろうが、構わないんじゃないでしょうか。
あの女優がダメとか、
この俳優じゃないほうがよかったとか、
まあ、私も多少思うときはありますけど(笑)
でもそれは批評するところではないですし、
もっと機嫌よく映画を見ればいいのにと、
他の方のレビューを見て思うことがあります。
私個人としては、とてもよい映画でした。
もう一回くらい、見てもよかったと思える映画でしたよ。
Movies【ブラックスワン】 [Movies]
ヒロインは、
気品溢れる清楚なホワイトスワンは完璧だったが、
気の弱さが災いしていつもその他大勢に埋もれていた。
母親からの過度の期待とプレッシャー、
貪欲なライバルたち、
バレエのために生活して、バレエのことだけ考えて、
バレエだけあれば幸せだったのに、
いつしか夢を見るだけでは生きていけないことを思い知らされ、
ほんの少し、勇気を出して手に入れた「モノ」が、
次第に自分を追い詰めていくことになる。
その追い詰められる経緯がね。
音楽で怖がらせるのではなく、
息遣いとか、
あまり見たくない部分をじっと凝視させるとか、
思わず指先がもぞもぞするような怖さで、
次第に、傍観している筈の私たちも、
それが現実なのか悪夢なのか、だんだん分からなくなってゆく。
そして、悪夢にのみこまれた瞬間、
恍惚の表情でブラックスワンを演じ切ったけれど、
悪夢にとりつかれたまま、深い闇に落ちてしまう。
結局、彼女は幸せだったのだろうか。
執拗な母親の監視や、
悪い遊びを覚えさせるライバルから解放されて、
たった一度きりの『ブラックスワン』を、
命を賭けて演じ切ったけれど。
後味は決してよいものではなかったけれど、
また見たくなるような映画だった。
ただ、レイトショーは怖いからやめるけれど(笑)
気品溢れる清楚なホワイトスワンは完璧だったが、
気の弱さが災いしていつもその他大勢に埋もれていた。
母親からの過度の期待とプレッシャー、
貪欲なライバルたち、
バレエのために生活して、バレエのことだけ考えて、
バレエだけあれば幸せだったのに、
いつしか夢を見るだけでは生きていけないことを思い知らされ、
ほんの少し、勇気を出して手に入れた「モノ」が、
次第に自分を追い詰めていくことになる。
その追い詰められる経緯がね。
音楽で怖がらせるのではなく、
息遣いとか、
あまり見たくない部分をじっと凝視させるとか、
思わず指先がもぞもぞするような怖さで、
次第に、傍観している筈の私たちも、
それが現実なのか悪夢なのか、だんだん分からなくなってゆく。
そして、悪夢にのみこまれた瞬間、
恍惚の表情でブラックスワンを演じ切ったけれど、
悪夢にとりつかれたまま、深い闇に落ちてしまう。
結局、彼女は幸せだったのだろうか。
執拗な母親の監視や、
悪い遊びを覚えさせるライバルから解放されて、
たった一度きりの『ブラックスワン』を、
命を賭けて演じ切ったけれど。
後味は決してよいものではなかったけれど、
また見たくなるような映画だった。
ただ、レイトショーは怖いからやめるけれど(笑)
Movies【これでいいのだ!!】 [Movies]
原作では男性なのに、
映画化されると性別が変わってしまうのは、
割とうまく転がることもあるのだけれど、
今回は、うーん、ちょっと違ったかなあというのが正直なところ。
しかも、
主役は赤塚不二夫さんなのか、
それとも新人編集者の初美さんなのか、
何となく焦点がぶれたまま、
コメディに徹するでもないし、
人間ドラマってふうでもないし、
はてさてどーしたもんかと。
実在していた人物の映画化なのだから、
ある程度は事実を描かなければならないのはわかるけれど、
ドキュメンタリータッチにしたいのか、
完全にコメディにしたいのか、
天才の人となりを伝えたいのか、
新人編集者の成長を描きたいのか、
実のところ、
編集長である佐藤浩市さんの
怪演っぷりを見せたかっただけじゃないかとか(笑)
何だか要らない邪念が渦巻いたまま、
映画は終わってしまいました。
唯一の救いといえば、
先に『ブラックスワン』のほうを観終わっていたので、
あの凄まじいまでの白鳥の湖が、
割と普通に楽しめたということくらいでしょうか(笑)
これ、逆だったら、
『ブラックスワン』、
7割くらいのめり込めなかっただろうな。
これ、
設定が男性の編集者だったら、私はもっと楽しめた気がするんだけどな。
映画化されると性別が変わってしまうのは、
割とうまく転がることもあるのだけれど、
今回は、うーん、ちょっと違ったかなあというのが正直なところ。
しかも、
主役は赤塚不二夫さんなのか、
それとも新人編集者の初美さんなのか、
何となく焦点がぶれたまま、
コメディに徹するでもないし、
人間ドラマってふうでもないし、
はてさてどーしたもんかと。
実在していた人物の映画化なのだから、
ある程度は事実を描かなければならないのはわかるけれど、
ドキュメンタリータッチにしたいのか、
完全にコメディにしたいのか、
天才の人となりを伝えたいのか、
新人編集者の成長を描きたいのか、
実のところ、
編集長である佐藤浩市さんの
怪演っぷりを見せたかっただけじゃないかとか(笑)
何だか要らない邪念が渦巻いたまま、
映画は終わってしまいました。
唯一の救いといえば、
先に『ブラックスワン』のほうを観終わっていたので、
あの凄まじいまでの白鳥の湖が、
割と普通に楽しめたということくらいでしょうか(笑)
これ、逆だったら、
『ブラックスワン』、
7割くらいのめり込めなかっただろうな。
これ、
設定が男性の編集者だったら、私はもっと楽しめた気がするんだけどな。
Movies【婚前特急】 [Movies]
誰のクチからも説明っぽい科白が無いのに、
スクーターが立ち寄るだけで、
チエと5人のオトコたちの「関係」が読め、
一番マトモそうなトシコが実は一番強かだというのが、
たった1行の科白で露呈し、
観客は、チエの暴走に付き合わされ、振り回される。
ただ、このチエ、
自分を小悪魔だと思い込んでいるだけで、
実際はとっても純粋で真っすぐだから、
どんなに理不尽な我儘を言ってても、何だか憎めない。
というか、
ここに出てくるチエと5人のオトコは、
自分の身近にいれば絶対にイラつく人物のはずなのに、
何故か憎めないのだ。
ちょこっと可愛げがあって、
どうしようもなくダメダメで、
でもきっとそこがたまらなく愛しいのだ。
結局、
「査定」という名目で、真っ先に切るはずの彼が、
言いたい事も言えて、ダメな自分もさらけ出せて、
全力でぶつかっても逃げなくて、
一番「生きている」ことを感じさせてくれる
運命の人だと分かるまで、
たくさんの人を巻き込み、挙げ句キューピット役にもなっちゃう。
チエ、最高だわ(笑)
スクーターが立ち寄るだけで、
チエと5人のオトコたちの「関係」が読め、
一番マトモそうなトシコが実は一番強かだというのが、
たった1行の科白で露呈し、
観客は、チエの暴走に付き合わされ、振り回される。
ただ、このチエ、
自分を小悪魔だと思い込んでいるだけで、
実際はとっても純粋で真っすぐだから、
どんなに理不尽な我儘を言ってても、何だか憎めない。
というか、
ここに出てくるチエと5人のオトコは、
自分の身近にいれば絶対にイラつく人物のはずなのに、
何故か憎めないのだ。
ちょこっと可愛げがあって、
どうしようもなくダメダメで、
でもきっとそこがたまらなく愛しいのだ。
結局、
「査定」という名目で、真っ先に切るはずの彼が、
言いたい事も言えて、ダメな自分もさらけ出せて、
全力でぶつかっても逃げなくて、
一番「生きている」ことを感じさせてくれる
運命の人だと分かるまで、
たくさんの人を巻き込み、挙げ句キューピット役にもなっちゃう。
チエ、最高だわ(笑)
Movies【プリンセストヨトミ】 [Movies]
キャストが豪華で面白そうだと思ったので、
映画のレビューの評価が低いのはほとんど気にしなかったけど、
映画の半ばで気づいてしまった。
何処を観ていいか、全くわからない。
主役の3人を観ていいのか、
お好み焼き屋の親父さんを観たらいいのか、
プリンセスを観たらいいのか、
何処かに焦点を合わせようとすると、
いきなり話がぼやけ、展開についていけない。
それどころか、いつしか、
「大阪国」の話なのか、「鬼の松平」の話なのか、
「父と子の絆」の話なのか、「豊臣の末裔」の話なのか、
それすらも分からなくなって、
ただただスクリーンを眺めるしか、なかった。
大阪に住む人が観たら、
知ってるところがあちこち出てきて、
もしかしたらエキストラ参加してたりして、
それなりに面白い映画になるのかもしれないけれど、
私には結構退屈に感じる場面が多かった。
隣に座ったおじさんなんて、
途中からケータイ開いちゃったし(苦笑)
これ、
原作を読めば違ってたのかなあ。
パンフレット開いて
何とか「良かった点」を探そうとしてたけど、
何だろう、「残念だったな」ってことしか思い浮かばない。
ってか。
これのプロモーションで、
あの3人がバラエティ番組に出てた時のほうが、
なんかちょっと面白かったんだけど(笑)
うん。
やっぱり「残念」だったなあ。
映画のレビューの評価が低いのはほとんど気にしなかったけど、
映画の半ばで気づいてしまった。
何処を観ていいか、全くわからない。
主役の3人を観ていいのか、
お好み焼き屋の親父さんを観たらいいのか、
プリンセスを観たらいいのか、
何処かに焦点を合わせようとすると、
いきなり話がぼやけ、展開についていけない。
それどころか、いつしか、
「大阪国」の話なのか、「鬼の松平」の話なのか、
「父と子の絆」の話なのか、「豊臣の末裔」の話なのか、
それすらも分からなくなって、
ただただスクリーンを眺めるしか、なかった。
大阪に住む人が観たら、
知ってるところがあちこち出てきて、
もしかしたらエキストラ参加してたりして、
それなりに面白い映画になるのかもしれないけれど、
私には結構退屈に感じる場面が多かった。
隣に座ったおじさんなんて、
途中からケータイ開いちゃったし(苦笑)
これ、
原作を読めば違ってたのかなあ。
パンフレット開いて
何とか「良かった点」を探そうとしてたけど、
何だろう、「残念だったな」ってことしか思い浮かばない。
ってか。
これのプロモーションで、
あの3人がバラエティ番組に出てた時のほうが、
なんかちょっと面白かったんだけど(笑)
うん。
やっぱり「残念」だったなあ。
Movies【英国王のスピーチ】 [Movies]
吃音。
緊張して声が出なくなるとか、
言葉がつっかえるとか変なところで唾を飲み込んでしまうとか、
そんなことよりも、本人にとってはとても深刻で、
ただの一般市民ならまだしも、
自分が周囲に大きな影響を与える立場であればあるほど、
そして、それが望まなかったものであればあるほど、
重く圧し掛かる重圧。
こういう場合、
著名な言語聴覚士の劇的な治療により、
最終的には見事にスピーチをこなしておしまい、
というのが、最も美しいシナリオだけれど、
結局のところ、その障害は治ってはいない。
結局のところ、
吃音を治して過去の自分を消し去るのではなく、
自信が無かった自分、否定し続ける自分と向き合い、受け入れ、
うまく付き合っていく術を身につけることが、
最大の克服方法だったのだろう。
決して壮大なドラマ性があったわけではなかったけれど、
じんわりと沁みてくる、いい映画だった。
緊張して声が出なくなるとか、
言葉がつっかえるとか変なところで唾を飲み込んでしまうとか、
そんなことよりも、本人にとってはとても深刻で、
ただの一般市民ならまだしも、
自分が周囲に大きな影響を与える立場であればあるほど、
そして、それが望まなかったものであればあるほど、
重く圧し掛かる重圧。
こういう場合、
著名な言語聴覚士の劇的な治療により、
最終的には見事にスピーチをこなしておしまい、
というのが、最も美しいシナリオだけれど、
結局のところ、その障害は治ってはいない。
結局のところ、
吃音を治して過去の自分を消し去るのではなく、
自信が無かった自分、否定し続ける自分と向き合い、受け入れ、
うまく付き合っていく術を身につけることが、
最大の克服方法だったのだろう。
決して壮大なドラマ性があったわけではなかったけれど、
じんわりと沁みてくる、いい映画だった。
Movies【武士の家計簿】 [Movies]
本題に入る前に。
これから公開のお正月映画の予告を、
飽きるほど流すのは如何なものでしょう。
2~3本だったら許容範囲ですけど、
少なく見積もっても6本くらい、やってましたよね。
どうせなら、入場から上映開始まで、
延々とやっといてくれたほうが良かったかな。
さて、本題。
髷を結い、刀を差してはいるけれど、
短刀すら抜くことなく、
勢い余って売り払ってしまう、
私たちが思い描くサムライの姿とは異なる、
地味で淡々とした武士の家族の話。
というか、ひとりの男が、
父として一家の主として決断し、
決断したことに対しさらに苦悩しながらも、
見栄や体裁を「売り払った」後に残る「絆」を、
確かに次の世代に紡いでゆく物語というべきか。
てか。
細々考えるような映画ではないのかもね。
それぞれ「大事にしているもの」は違っていて、
その大事なものをいかに守るかは、
それぞれの世代、
それぞれの時代で変わっていくもので、
時代が移り変わるときは、
こうして苦難を乗り越えたり、衝突したり
泣いたり笑ったりしてきたのだろう。
家族で。
後半のテロップ進行は余計だった感は否めないが、
算盤を弾く音は、心地よく響いて好きだったな。
もう1回くらい、
今度は予告編も少なくて、
映画の途中でケータイ開いたり、
いい場面で離席して目の前を横切るような、
そんな観客がいなくなってから、かな。
これから公開のお正月映画の予告を、
飽きるほど流すのは如何なものでしょう。
2~3本だったら許容範囲ですけど、
少なく見積もっても6本くらい、やってましたよね。
どうせなら、入場から上映開始まで、
延々とやっといてくれたほうが良かったかな。
さて、本題。
髷を結い、刀を差してはいるけれど、
短刀すら抜くことなく、
勢い余って売り払ってしまう、
私たちが思い描くサムライの姿とは異なる、
地味で淡々とした武士の家族の話。
というか、ひとりの男が、
父として一家の主として決断し、
決断したことに対しさらに苦悩しながらも、
見栄や体裁を「売り払った」後に残る「絆」を、
確かに次の世代に紡いでゆく物語というべきか。
てか。
細々考えるような映画ではないのかもね。
それぞれ「大事にしているもの」は違っていて、
その大事なものをいかに守るかは、
それぞれの世代、
それぞれの時代で変わっていくもので、
時代が移り変わるときは、
こうして苦難を乗り越えたり、衝突したり
泣いたり笑ったりしてきたのだろう。
家族で。
後半のテロップ進行は余計だった感は否めないが、
算盤を弾く音は、心地よく響いて好きだったな。
もう1回くらい、
今度は予告編も少なくて、
映画の途中でケータイ開いたり、
いい場面で離席して目の前を横切るような、
そんな観客がいなくなってから、かな。
Movies【マザーウォーター】 [Movies]
何もない、映画。
観終わった直後にそう思う映画だった。
ただ、何も無い、からどうだというのだろう。
何かなければ、幸せも感じないというのだろうか。
私たちの日常は、退屈に満ちている。
遅刻しそうな通学路で素敵な転校生に出会うとか、
犯罪スレスレの壮絶ないじめとか、
余命わずかな最愛の恋人と無菌室で・・・とか、
そんなに波乱万丈な生き方など、送っていない。
自分を誰かに認めてもらいたいとか、
自分がナニモノなのかとか、
自分の存在意義とか唯一無二のスペシャル感とか、
若い頃はそんな感情のカタマリだったけれど、
大人になって思うことは、
「何もない」ことが実は本当に幸せで、
その日を淡々と過ごすことが一番の贅沢なのだ。
「つまんなかった」とか「眠くなった」とか、
言いたい放題のレビューを幾つか読んだけれど、
そういう人はその類の映画を選べばいいこと。
感情を揺さぶる非日常的な映画を観ればいいことだ。
これは日常を切り取った、何もない映画。
「自分はナニモノなのか」ばかりを考えたがる今の時代に、
「自分はナニモノでもない」と背筋を伸ばし、
淡々と日々を過ごすことがどれだけ贅沢なことか、
それを教えてくれる映画なのだと思う。
先のことは分からないけれど、
今日を丁寧に生きれば、それでいいのかも。
観終わった直後にそう思う映画だった。
ただ、何も無い、からどうだというのだろう。
何かなければ、幸せも感じないというのだろうか。
私たちの日常は、退屈に満ちている。
遅刻しそうな通学路で素敵な転校生に出会うとか、
犯罪スレスレの壮絶ないじめとか、
余命わずかな最愛の恋人と無菌室で・・・とか、
そんなに波乱万丈な生き方など、送っていない。
自分を誰かに認めてもらいたいとか、
自分がナニモノなのかとか、
自分の存在意義とか唯一無二のスペシャル感とか、
若い頃はそんな感情のカタマリだったけれど、
大人になって思うことは、
「何もない」ことが実は本当に幸せで、
その日を淡々と過ごすことが一番の贅沢なのだ。
「つまんなかった」とか「眠くなった」とか、
言いたい放題のレビューを幾つか読んだけれど、
そういう人はその類の映画を選べばいいこと。
感情を揺さぶる非日常的な映画を観ればいいことだ。
これは日常を切り取った、何もない映画。
「自分はナニモノなのか」ばかりを考えたがる今の時代に、
「自分はナニモノでもない」と背筋を伸ばし、
淡々と日々を過ごすことがどれだけ贅沢なことか、
それを教えてくれる映画なのだと思う。
先のことは分からないけれど、
今日を丁寧に生きれば、それでいいのかも。
Movies【トイレット】 [Movies]
最愛の母を亡くした兄妹3人と、
言葉の通じない異国の地に連れてこられ、
挙げ句ひとり残された「ばーちゃん」。
グランマ、ではなく「ばーちゃん」。
決して仲が良いわけではなかった兄妹が、
血が繋がっているのかも怪しい「ばーちゃん」と共に、
母の遺したひとつ屋根の下で生活を始める。
荻上監督の作品は、
『かもめ食堂』『めがね』そして『トイレット』共に、
ひとつのテーマが存在している気がする。
それは「受け入れる」ということと、
「流れる」ということ。
とかく、
人はまず、誰かに受け入れてもらおうとする。
誰かが自分を受け入れてくれたら、
自分もその人を「受け入れてあげてもいい」。
そして、
誰しもそう思ってしまうから、
結局、分かってくれないと嘆く。
どうせ、分かってくれないだろうと諦める。
でも、「ばーちゃん」は違う。
実の親ではないけれど、
絶対的に大きな存在の「ばーちゃん」は、
言葉が違うが目の色が違おうが、
全てを受け入れて、ゆったりと認めてくれる。
思えば、
『かもめ食堂』のサチエさんもそうだった。
目の前のことを必ず一度は受け入れ、
淡々と日々を流れていく。
自由に生きるというのは、
なにものにもしばられないことではなく、
現状を受け入れていくことなんじゃないかと思う。
しかし。
もたいさんって、
すっかり「ばーちゃん」キャラになっちゃったなと、
何だか苦笑いしながら、
エンディングまでほっこりと温まる映画だった。
言葉の通じない異国の地に連れてこられ、
挙げ句ひとり残された「ばーちゃん」。
グランマ、ではなく「ばーちゃん」。
決して仲が良いわけではなかった兄妹が、
血が繋がっているのかも怪しい「ばーちゃん」と共に、
母の遺したひとつ屋根の下で生活を始める。
荻上監督の作品は、
『かもめ食堂』『めがね』そして『トイレット』共に、
ひとつのテーマが存在している気がする。
それは「受け入れる」ということと、
「流れる」ということ。
とかく、
人はまず、誰かに受け入れてもらおうとする。
誰かが自分を受け入れてくれたら、
自分もその人を「受け入れてあげてもいい」。
そして、
誰しもそう思ってしまうから、
結局、分かってくれないと嘆く。
どうせ、分かってくれないだろうと諦める。
でも、「ばーちゃん」は違う。
実の親ではないけれど、
絶対的に大きな存在の「ばーちゃん」は、
言葉が違うが目の色が違おうが、
全てを受け入れて、ゆったりと認めてくれる。
思えば、
『かもめ食堂』のサチエさんもそうだった。
目の前のことを必ず一度は受け入れ、
淡々と日々を流れていく。
自由に生きるというのは、
なにものにもしばられないことではなく、
現状を受け入れていくことなんじゃないかと思う。
しかし。
もたいさんって、
すっかり「ばーちゃん」キャラになっちゃったなと、
何だか苦笑いしながら、
エンディングまでほっこりと温まる映画だった。