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Movies【行け!男子高校演劇部】 [Movies]

バカだ。
男の子って、どうしようもなくおバカだ。
冒頭からそんな場面が幾つもあった。

でも、
それがすごくうらやましくもあった。
女の子は、あんなにおバカにはなれない。
隠さなきゃいけないことがたくさんあって、
大っぴらに出来ない秘密もたくさん抱えて、
6人いたら、絶対に2対2対2とか、3対3とか、2対4とか1対5とか、
そんなふうに分かれないと落ち着かなくて。

でもまあ、
きっと、本当にこういうバカが、
同じクラスに居たら、本当にうざいんだろうけど(笑、
でも、好きなことにまっすぐで、好きな子にまっすぐで、
散々落ち込むけど寝たら忘れて、ご飯食べたら機嫌直って。

なんかこう、
裏を読んだり、空気を読んだり、
友達になるためにいろいろ理由が必要だったり、
人と違ってると人生終わったみたいな言われ方されたり、
なんでもアリな10代が、そんなキュークツでどーするよ??って、
もう折り返し地点を過ぎたワタシなぞは思うわけですよ(笑。

個人的には、
割とシリアスな役ばかりを見てきた池松くんが、
ああまではっちゃけるのが新鮮でしたが(笑、
これのメイキングなんかも、
ちょっとだけ楽しみだったり、しますね。

カメオ出演のあの人も、
どんな演出であんなお芝居になったのかも、
興味深々ですし(笑。



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Movies【岳-ガク-】 [Movies]

見たのはだいぶ前のことなのですが、
なかなか感想が書けませんでした。

何処から話そうか悩んでいました。

コミックが原作で、
今をときめく役者さんたちが主役で、
ともすると、「ソレ」がメインの、
きらきらするだけの映画だったら困るなあと思いながら、
朝イチで見に行ったのですが、
これがまあ、自分でもびっくりするくらい、号泣してて(笑)

三歩役の小栗旬さんは、
いろいろな過去を乗り越え達観した、晴れ晴れとした表情を絶やさないし、
クミちゃん役の長澤まさみさんは、
今まで多かったちょっとおっとりしたイメージを一新した逞しさだったし、
話の流れを止めてしまうような無駄とも思えるシーンもなく、
きちんと映画にのめり込ませてくれました。

所詮、原作には敵いっこないのです。
原作と見比べてああだこうだ難癖つけたところで、
どちらでも心の琴線に触れることが出来れば、
正直、どっちが良かろうが、構わないんじゃないでしょうか。

あの女優がダメとか、
この俳優じゃないほうがよかったとか、
まあ、私も多少思うときはありますけど(笑)
でもそれは批評するところではないですし、
もっと機嫌よく映画を見ればいいのにと、
他の方のレビューを見て思うことがあります。

私個人としては、とてもよい映画でした。
もう一回くらい、見てもよかったと思える映画でしたよ。



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Movies【ブラックスワン】 [Movies]

ヒロインは、
気品溢れる清楚なホワイトスワンは完璧だったが、
気の弱さが災いしていつもその他大勢に埋もれていた。

母親からの過度の期待とプレッシャー、
貪欲なライバルたち、
バレエのために生活して、バレエのことだけ考えて、
バレエだけあれば幸せだったのに、
いつしか夢を見るだけでは生きていけないことを思い知らされ、
ほんの少し、勇気を出して手に入れた「モノ」が、
次第に自分を追い詰めていくことになる。

その追い詰められる経緯がね。
音楽で怖がらせるのではなく、
息遣いとか、
あまり見たくない部分をじっと凝視させるとか、
思わず指先がもぞもぞするような怖さで、
次第に、傍観している筈の私たちも、
それが現実なのか悪夢なのか、だんだん分からなくなってゆく。

そして、悪夢にのみこまれた瞬間、
恍惚の表情でブラックスワンを演じ切ったけれど、
悪夢にとりつかれたまま、深い闇に落ちてしまう。

結局、彼女は幸せだったのだろうか。
執拗な母親の監視や、
悪い遊びを覚えさせるライバルから解放されて、
たった一度きりの『ブラックスワン』を、
命を賭けて演じ切ったけれど。

後味は決してよいものではなかったけれど、
また見たくなるような映画だった。

ただ、レイトショーは怖いからやめるけれど(笑)




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Movies【これでいいのだ!!】 [Movies]

原作では男性なのに、
映画化されると性別が変わってしまうのは、
割とうまく転がることもあるのだけれど、
今回は、うーん、ちょっと違ったかなあというのが正直なところ。

しかも、
主役は赤塚不二夫さんなのか、
それとも新人編集者の初美さんなのか、
何となく焦点がぶれたまま、
コメディに徹するでもないし、
人間ドラマってふうでもないし、
はてさてどーしたもんかと。

実在していた人物の映画化なのだから、
ある程度は事実を描かなければならないのはわかるけれど、
ドキュメンタリータッチにしたいのか、
完全にコメディにしたいのか、
天才の人となりを伝えたいのか、
新人編集者の成長を描きたいのか、
実のところ、
編集長である佐藤浩市さんの
怪演っぷりを見せたかっただけじゃないかとか(笑)

何だか要らない邪念が渦巻いたまま、
映画は終わってしまいました。

唯一の救いといえば、
先に『ブラックスワン』のほうを観終わっていたので、
あの凄まじいまでの白鳥の湖が、
割と普通に楽しめたということくらいでしょうか(笑)
これ、逆だったら、
『ブラックスワン』、
7割くらいのめり込めなかっただろうな。

これ、
設定が男性の編集者だったら、私はもっと楽しめた気がするんだけどな。
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Movies【婚前特急】 [Movies]

誰のクチからも説明っぽい科白が無いのに、
スクーターが立ち寄るだけで、
チエと5人のオトコたちの「関係」が読め、
一番マトモそうなトシコが実は一番強かだというのが、
たった1行の科白で露呈し、
観客は、チエの暴走に付き合わされ、振り回される。

ただ、このチエ、
自分を小悪魔だと思い込んでいるだけで、
実際はとっても純粋で真っすぐだから、
どんなに理不尽な我儘を言ってても、何だか憎めない。

というか、
ここに出てくるチエと5人のオトコは、
自分の身近にいれば絶対にイラつく人物のはずなのに、
何故か憎めないのだ。

ちょこっと可愛げがあって、
どうしようもなくダメダメで、
でもきっとそこがたまらなく愛しいのだ。

結局、
「査定」という名目で、真っ先に切るはずの彼が、
言いたい事も言えて、ダメな自分もさらけ出せて、
全力でぶつかっても逃げなくて、
一番「生きている」ことを感じさせてくれる
運命の人だと分かるまで、
たくさんの人を巻き込み、挙げ句キューピット役にもなっちゃう。

チエ、最高だわ(笑)




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Movies【プリンセストヨトミ】 [Movies]

キャストが豪華で面白そうだと思ったので、
映画のレビューの評価が低いのはほとんど気にしなかったけど、
映画の半ばで気づいてしまった。

何処を観ていいか、全くわからない。

主役の3人を観ていいのか、
お好み焼き屋の親父さんを観たらいいのか、
プリンセスを観たらいいのか、
何処かに焦点を合わせようとすると、
いきなり話がぼやけ、展開についていけない。

それどころか、いつしか、
「大阪国」の話なのか、「鬼の松平」の話なのか、
「父と子の絆」の話なのか、「豊臣の末裔」の話なのか、
それすらも分からなくなって、
ただただスクリーンを眺めるしか、なかった。

大阪に住む人が観たら、
知ってるところがあちこち出てきて、
もしかしたらエキストラ参加してたりして、
それなりに面白い映画になるのかもしれないけれど、
私には結構退屈に感じる場面が多かった。

隣に座ったおじさんなんて、
途中からケータイ開いちゃったし(苦笑)

これ、
原作を読めば違ってたのかなあ。
パンフレット開いて
何とか「良かった点」を探そうとしてたけど、
何だろう、「残念だったな」ってことしか思い浮かばない。

ってか。
これのプロモーションで、
あの3人がバラエティ番組に出てた時のほうが、
なんかちょっと面白かったんだけど(笑)

うん。
やっぱり「残念」だったなあ。




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Movies【英国王のスピーチ】 [Movies]

吃音。

緊張して声が出なくなるとか、
言葉がつっかえるとか変なところで唾を飲み込んでしまうとか、
そんなことよりも、本人にとってはとても深刻で、
ただの一般市民ならまだしも、
自分が周囲に大きな影響を与える立場であればあるほど、
そして、それが望まなかったものであればあるほど、
重く圧し掛かる重圧。

こういう場合、
著名な言語聴覚士の劇的な治療により、
最終的には見事にスピーチをこなしておしまい、
というのが、最も美しいシナリオだけれど、
結局のところ、その障害は治ってはいない。

結局のところ、
吃音を治して過去の自分を消し去るのではなく、
自信が無かった自分、否定し続ける自分と向き合い、受け入れ、
うまく付き合っていく術を身につけることが、
最大の克服方法だったのだろう。

決して壮大なドラマ性があったわけではなかったけれど、
じんわりと沁みてくる、いい映画だった。


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Movies【武士の家計簿】 [Movies]

本題に入る前に。
これから公開のお正月映画の予告を、
飽きるほど流すのは如何なものでしょう。
2~3本だったら許容範囲ですけど、
少なく見積もっても6本くらい、やってましたよね。
どうせなら、入場から上映開始まで、
延々とやっといてくれたほうが良かったかな。

さて、本題。
髷を結い、刀を差してはいるけれど、
短刀すら抜くことなく、
勢い余って売り払ってしまう、
私たちが思い描くサムライの姿とは異なる、
地味で淡々とした武士の家族の話。

というか、ひとりの男が、
父として一家の主として決断し、
決断したことに対しさらに苦悩しながらも、
見栄や体裁を「売り払った」後に残る「絆」を、
確かに次の世代に紡いでゆく物語というべきか。

てか。
細々考えるような映画ではないのかもね。

それぞれ「大事にしているもの」は違っていて、
その大事なものをいかに守るかは、
それぞれの世代、
それぞれの時代で変わっていくもので、
時代が移り変わるときは、
こうして苦難を乗り越えたり、衝突したり
泣いたり笑ったりしてきたのだろう。

家族で。

後半のテロップ進行は余計だった感は否めないが、
算盤を弾く音は、心地よく響いて好きだったな。
もう1回くらい、
今度は予告編も少なくて、
映画の途中でケータイ開いたり、
いい場面で離席して目の前を横切るような、
そんな観客がいなくなってから、かな。


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Movies【マザーウォーター】 [Movies]

何もない、映画。

観終わった直後にそう思う映画だった。
ただ、何も無い、からどうだというのだろう。
何かなければ、幸せも感じないというのだろうか。

私たちの日常は、退屈に満ちている。
遅刻しそうな通学路で素敵な転校生に出会うとか、
犯罪スレスレの壮絶ないじめとか、
余命わずかな最愛の恋人と無菌室で・・・とか、
そんなに波乱万丈な生き方など、送っていない。

自分を誰かに認めてもらいたいとか、
自分がナニモノなのかとか、
自分の存在意義とか唯一無二のスペシャル感とか、
若い頃はそんな感情のカタマリだったけれど、
大人になって思うことは、
「何もない」ことが実は本当に幸せで、
その日を淡々と過ごすことが一番の贅沢なのだ。

「つまんなかった」とか「眠くなった」とか、
言いたい放題のレビューを幾つか読んだけれど、
そういう人はその類の映画を選べばいいこと。
感情を揺さぶる非日常的な映画を観ればいいことだ。

これは日常を切り取った、何もない映画。
「自分はナニモノなのか」ばかりを考えたがる今の時代に、
「自分はナニモノでもない」と背筋を伸ばし、
淡々と日々を過ごすことがどれだけ贅沢なことか、
それを教えてくれる映画なのだと思う。

先のことは分からないけれど、
今日を丁寧に生きれば、それでいいのかも。

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Movies【トイレット】 [Movies]

最愛の母を亡くした兄妹3人と、
言葉の通じない異国の地に連れてこられ、
挙げ句ひとり残された「ばーちゃん」。

グランマ、ではなく「ばーちゃん」。

決して仲が良いわけではなかった兄妹が、
血が繋がっているのかも怪しい「ばーちゃん」と共に、
母の遺したひとつ屋根の下で生活を始める。

荻上監督の作品は、
『かもめ食堂』『めがね』そして『トイレット』共に、
ひとつのテーマが存在している気がする。

それは「受け入れる」ということと、
「流れる」ということ。

とかく、
人はまず、誰かに受け入れてもらおうとする。
誰かが自分を受け入れてくれたら、
自分もその人を「受け入れてあげてもいい」。

そして、
誰しもそう思ってしまうから、
結局、分かってくれないと嘆く。

どうせ、分かってくれないだろうと諦める。

でも、「ばーちゃん」は違う。
実の親ではないけれど、
絶対的に大きな存在の「ばーちゃん」は、
言葉が違うが目の色が違おうが、
全てを受け入れて、ゆったりと認めてくれる。

思えば、
『かもめ食堂』のサチエさんもそうだった。
目の前のことを必ず一度は受け入れ、
淡々と日々を流れていく。

自由に生きるというのは、
なにものにもしばられないことではなく、
現状を受け入れていくことなんじゃないかと思う。

しかし。
もたいさんって、
すっかり「ばーちゃん」キャラになっちゃったなと、
何だか苦笑いしながら、
エンディングまでほっこりと温まる映画だった。


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